もし地球の外から人類を1日観察すると…

またまた、環境の側面からw
環境白書のなかのある、コラムを転写します。
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もし地球の外から人類を1日観察すると…

地球に人類が誕生したのは、ついこのあいだと言えます。この数百年であっという間に68億人まで人口を増やしました。1日に約37万人が生まれ、約16万人が亡くなり、差し引き毎日約22万人が増えています。

人類は淡水を1日に150km3ほど使いますが、その大部分で、1日に800万トンの食料を生産しています。一方でその少なからぬ部分を捨てている事実もあります。

粗鋼を毎日約370万トン生産しています。自動車を1日に20万台製造する一方で、古くなった約12万台を廃棄しています。それほど使用しない場合でも自動車は個々に所有しており、所有価値から利用価値への転嫁は緒についたばかりのようです。また毎日約108万トンの紙を生産しています。

エネルギーの動力利用を覚えたのは、わずか200年前です。100年前には、1日100万バレルの原油しか使っていませんでしたが、今ではその80倍の8000万バレルを使っています。これらの化石燃料などによって電力を1日に65TWh生みだし、二酸化炭素は1日に約8,000万t-CO2排出しています。

岩石を1日に6,000万トンほど採掘し、鉱物資源を消費しています。また、1日約3,500万トンの廃棄物は、この50年で倍増する予測もあります。

熱帯雨林を切り開き、焼き払いにより農地を広げ、ほかの生きものの生息域を奪うことで、個体数を増やし、寿命を伸ばしてきた面があります。その過程で、地球の森林は半分になり、不毛な土地が増え、1日に100もの種が絶滅しています。

1cmの土壌をつくるのに自然は100年〜1,000年かけること、豊かな森林は数千年かけて形成されること、また、枯渇性鋼物源や豊かな生態系の形成には、天文学的な時間が必要なことを認識する必要があります。この億年の実りを1日で消費してしまうようではいけません。

これまでさまざまな叡智を結集して数々の危機を乗り切ってきた人類ですが、この危機は、うまく乗り切れるのでしょうか。

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キアヌ・リーブス主演の映画で『地球が静止する日』ってありましたが、まさにそれですね。(いらん雑学ですが、1951年の「地球の静止する日」のリメイク版ですが、元作とはちょっと内容が異なります。)

地球を破壊し続けている事実に、私たち人類はやっと気づいたところです。
小手先だけで”うまく乗り切れる”ほど甘くはないこの事実…

灰鰤で投稿
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